2025年4月29日火曜日

調停で面会交流が認められてもそれが実現しない場合はどうしたらよいでしょう

面会交流の調停が成立しても、それが実施されない場合、制度上、いくつかの対応方法があります。ただし、調停条項の内容や当事者の態度次第では法的な責任追及が難しくなることがあり、責任を追及したところで実現に至るわけでもないため、注意が必要です。

まずは協議(再交渉)を試みてみましょう。特に、調停条項に「協議で決める」とある場合、当事者は誠実に協議する義務が裁判所でも明確に認めてくれていたことになります。書面・メールなどで履歴を残しつつ、しっかりと協議を申し入れることがよいでしょう。

また、履行勧告の申立てを家庭裁判所に行うことも大切です。これは、裁判所が相手方に対し「実施してください」と促すだけの手続きですので、法的な拘束力はありませんが、心理的な圧力にはなります。

これらの手続きでも改善されないときは、間接強制という方法も考えられます。これが認められれば、不実施1回にあたり○万円を支払え、というようないわば制裁金の支払いを定める命令が出されることもあります。

最終的に、不法行為や債務不履行に基づく損害賠償請求を民事事件として地方裁判所へ提訴することもできます。ただ、誠実に協議する義務の違反があったかが争点となるなど、面会交流ができていないことだけで必ず賠償金が支払われるというわけではありません。

2025年4月27日日曜日

夫が離婚に同意してくれないときに離婚を進めるにはどうしたらよいでしょうか

夫が離婚に同意しない場合でも、一定の手続により離婚を成立させることができます。 
日本の法律では、離婚の方法として大きく「協議離婚」「調停離婚」「裁判離婚」があり、同意が得られない場合は調停を経て、裁判に進めなければなりません。 
まず、最初に行うべきは家庭裁判所への「離婚調停」の申立てです。 離婚調停は、裁判官と調停委員の立会いのもと、夫婦が話合いによって離婚条件を整える手続きです。調停では、夫の主張も丁寧に聞かれるため、こちら側も「なぜ離婚を希望するのか」という理由や、子どもや財産の問題について事前にしっかり整理しておくことが重要です。調停の場でも夫が離婚に頑なに反対し、合意に至らなければ、調停は「不成立」となります。 
調停が不成立になった場合、次は家庭裁判所に対して「離婚訴訟」を提起します。裁判で離婚を認めてもらうためには、「法定離婚事由」が必要です。
具体的には、不貞行為(浮気・不倫)や悪意の遺棄(生活費を渡さない、家を出て戻らない等)、3年以上の生死不明・強度の精神病で回復の見込みがないことのほか、その他婚姻を継続し難い重大な事由 のいずれかを立証する必要があります。 
最も多く利用されるのは「その他婚姻を継続し難い重大な事由」で、具体的には長期間の別居、家庭内暴力(DV)、モラルハラスメント(モラハラ)、著しい性格の不一致などが該当します。特に、未成熟子がいないことや、別居期間が3〜5年以上続いていれば、裁判所は夫婦関係がすでに破綻していると判断し、離婚を認める傾向にあります。 
なお、訴訟は時間も費用もかかるため、そうした意味では、可能であれば調停の段階で妥協点を探る方が望ましいでしょう。しかし、相手が感情的になり話し合いが困難な場合には、毅然とした態度で訴訟に臨むことも重要です。また、弁護士に依頼することで、主張や証拠の整理が適切に進み、精神的負担を軽減できる場合もあります。
離婚に至るまでの道のりは決して簡単ではありませんが、自分の将来の生活や精神的な安定のために、計画的かつ冷静に進めることが大切です。